沆瀣(読み)こうがい

精選版 日本国語大辞典 「沆瀣」の意味・読み・例文・類語

こう‐がいカウ‥【&JISEBD5;&JISF56B;】

  1. 〘 名詞 〙 海辺空気。また、北方の夜の空気。仙人の食べるものという。一説に、露の気。
    1. [初出の実例]「虹霓細舞因晴見、沆瀣流盃向晩多」(出典菅家文草(900頃)二・早春、侍宴仁寿殿、同賦春暖)
    2. 「漢武いしなくかうがいをすふ〈略〉誠や漢の武帝もはかなき露を愛せし心」(出典:叢書本謡曲・露(室町末))
    3. [その他の文献]〔楚辞‐遠遊〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の沆瀣の言及

【浩然の気】より

…《孟子》公孫丑上篇〈われよく浩然の気を養う〉にもとづく。同じ《孟子》にみえる〈夜気〉〈平旦の気〉や《楚辞》遠遊篇の〈六気を餐(くら)いて沆瀣(こうがい)を飲む〉の〈沆瀣〉などと同じもの。これらはいずれも明け方近くの清澄な大気を意味する。…

※「沆瀣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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