沓入(読み)くついり

精選版 日本国語大辞典 「沓入」の意味・読み・例文・類語

くつ‐いり【沓入】

〘名〙
蹴鞠(しゅうきく)に用いる鞠(まり)が、使いふるしたため破れかかっていること。
評判記寝物語(1656)五「鞠と云物、新敷内も、沓にあはず。又ふるく成、沓入したるも、やくにたたず」
② 老いかかっていること。また、体力が衰えること。
浄瑠璃・安倍宗任松浦簦(1737)四「京から爰まで歩き詰め、所を緩り休んだで、くつ入がしたやら一寸も動かれぬ」
③ 破産寸前の状態になること。
浮世草子・渡世商軍談(1713)四「一だひくつ入のせし身上を取なをして、今に其家はんじゃういたせり

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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