河俣神社(読み)かわまたじんじや

日本歴史地名大系 「河俣神社」の解説

河俣神社
かわまたじんじや

[現在地名]橿原市雲梯町小字宮ノ脇

曾我そが川東畔に鎮座。旧村社。祭神鴨八重事代主かものやえことしろぬし神。大阪市住吉区の住吉大社から畝傍うねび山の埴土を取りにくる行事(畝火山口神社の神事)に際し、当社装束を整えたことから装束しようぞくの宮ともよばれた(西国三十三所名所図会)。祭神・鎮座地から「延喜式」神名帳高市たかいち郡の「高市御県ミアカタ鴨事代主カモノコトシロヌシノ神社大、月次新嘗」に比定。高市御県坐鴨事代主たけちのみあがたにいますかものことしろぬし神社は「延喜式」出雲国造神賀詞に「事代主の命の御魂を宇奈提に坐せ」とみえるウナテの杜に鎮座した神。皇室の守神として宮都近くに鎮座した神で、「万葉集」に「真鳥住む卯名手の神社もりの菅の根を衣に書きつけ着せむ子もがも」(巻七)、「思はぬを思ふといはば真鳥住む卯名手のもりの神し知らさむ」(巻一二)と詠まれた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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