河岡城(読み)かわおかじよう

日本歴史地名大系 「河岡城」の解説

河岡城
かわおかじよう

戦国期尾高泉山おだかいずみやま城に近い軍事上の要地であった当地に築かれていたと推定される城。河岡には陣小屋敷じんこやしき馬場道ぱばみち西中屋敷にしなかやしきなどの字名があり、中世城館跡の所在を示すが、城の位置は明確ではない。

永禄二年(一五五九)と推定される一一月二日付の毛利元就書状(閥閲録、以下とくに断らない時は同書)に「河岡表加勢事」とみえる。当城の城主河岡山城守から雲州(尼子氏)に差出していた人質が死去して尼子方とは縁が切れたので、毛利方に人質を出すことを条件に加勢してほしいと申入れてきた。これに対し元就は杉原盛重・宮景盛を当城の加勢にあてることとし、両人の説得か、さもなくば備中から三村家親を河岡近辺まで派遣することによって当城を守備するよう粟屋就方に命じている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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