油島村(読み)ゆじまむら

日本歴史地名大系 「油島村」の解説

油島村
ゆじまむら

[現在地名]静岡市油島

安倍川の中流左岸沿い、中河内なかごうち川との合流点に位置し、東は俵峰たわらみね村。これより上流の安倍川を大河内おおごうち川とよんだ(「駿河志料」など)

村名の由来は谷間や川岸に温泉の出る所があったことによるといわれ、当初は湯島と書いたが、藁科わらしな川流域にも同名村があるので混同を避けるため油島と改めたという(修訂駿河国新風土記)。標高三〇三メートルの小尾根から臨済宗妙心寺派菜流さいりゆう寺付近にかけて、安倍城の支城とされる湯島城跡がある。


油島村
あぶらじまむら

[現在地名]岩室村油島

川と西にし川に挟まれた低地にあり、南東高畑たかばたけ村、南西新谷あらや村に接する。承応明暦(一六五二―五八)頃開発され、元禄郷帳には舟越ふなこし村枝郷として油島新村とみえ、高一〇一石九斗余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報