沽券地（読み）こけんち

精選版 日本国語大辞典

こけん‐ち【沽券地】

〘名〙 (江戸時代、永代売買の券状を授受することを公許された土地であるところから) 町屋敷。

※嘉永五子年四月三日高輪町名主権左衛門差出書（1852）「市中之内永代売買いたし候地所を、都而沽券地と相唱」

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の沽券地の言及

【屋敷】より

…町屋敷は年貢の賦課されない土地であり，その地主たる町人には永代所持が認められ，売買･質入れなども自由であった。そのことから町屋敷は沽券地（こけんち）とも呼ばれた。しかし百姓への譲渡は禁止されていた。…

※「沽券地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」