泉蔵院門前町(読み)せんぞういんもんぜんまち

日本歴史地名大系 「泉蔵院門前町」の解説

泉蔵院門前町
せんぞういんもんぜんまち

[現在地名]秋田市おお町三丁目の一部

文化年間(一八〇四―一八)の「久保田惣町家数軒数御町寺々湊町惣町家数神社仏閣小間等之覚手控」(県立秋田図書館蔵)に「一乗院門前町、泉蔵院門前、誓願寺門前町、本家合五拾五間」とある。泉蔵院は真言宗宝鏡ほうきよう院末、城内に移る前の寺町一乗いちじよう院の西北角にあり、元禄五年(一六九二)写の秋田六郡寺院調書(県立秋田図書館蔵)には開基小場宣忠、寛永八年(一六三一)建立とある。

明和四年(一七六七)泉蔵院貫主の申立に、天和二年(一六八二)には、「行人支配被仰付、御扶持頂戴仕」寺格であったが、明和四年六月ちや町出火の際、寺坊が残らず類焼して復旧のあてもないので、貧窮を支えるため、門前の一部を門前町として貸し与え、寺坊を建立し、行人支配の財源にあてようと考え、許可を求めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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