法隆寺地域の仏教建造物(読み)ほうりゅうじちいきのぶっきょうけんぞうぶつ

事典 日本の地域遺産 「法隆寺地域の仏教建造物」の解説

法隆寺地域の仏教建造物

(奈良県生駒郡斑鳩町)
世界遺産」指定の地域遺産(1993(平成5)年)。
法隆寺は聖徳宗の総本山で南都七大寺の一つ。斑鳩寺とも呼ばれる。7世紀初頭から創建が始まったとされる。現存する世界最古の木造建築で、伽藍は西院と東院に分かれ、金堂・五重の塔・講堂・南大門・中門・夢殿回廊などの建物国宝指定されている。釈迦三尊、薬師如来坐像、阿弥陀如来、百済観音、救世観音立像、玉虫厨子なども国宝である。主要な建物は主に8世紀~13世紀に建てられたもの。法起寺は7世紀に創建された聖徳宗の寺院で、法隆寺の北東方・岡本集落の南部にあり、岡本寺とも称された。創建当時の建築は、706(慶雲3)年に完成した三重塔のみが残る。初期の仏教建築様式による建物

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報

世界遺産詳解 「法隆寺地域の仏教建造物」の解説

ほうりゅうじちいきのぶっきょうけんぞうぶつ【法隆寺地域の仏教建造物】

1993年に登録された日本の世界遺産(文化遺産)で、奈良県生駒郡斑鳩(いかるが)町にある。奈良市の西方矢田丘陵南端に広がる斑鳩の里は聖徳太子ゆかりの地で、6世紀中頃に大陸から渡来した仏教文化が花開いた場所である。登録遺産には法隆寺と法起寺の、7~8世紀に建造された世界最古の木造仏教建造物11棟が含まれている。いずれの建物も優れた芸術性を有し、建築様式には大陸文化の影響がみられ、日本と諸外国の間の活発な文化交流をうかがわせる。日本の仏教史に多大な影響を与えた聖徳太子ゆかりの建造物であることなどが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はBuddhist Monuments in the Horyu-ji Area

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

百科事典マイペディア 「法隆寺地域の仏教建造物」の意味・わかりやすい解説

法隆寺地域の仏教建造物【ほうりゅうじちいきのぶっきょうけんぞうぶつ】

奈良県斑鳩(いかるが)町にある法隆寺および法起寺に属する建造物の総称。法隆寺地域には世界最古の木造建築が数多く残されており,日本の宗教建築に大きな影響を与えたことから1993年世界文化遺産に登録された。

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