波多郷(読み)はたごう

日本歴史地名大系 「波多郷」の解説

波多郷
はたごう

和名抄」高山寺本・刊本ともに訓を欠く。「大和志」は「方廃畑村存」として現高市郡明日香村大字はたに比定するが、現高市郡高取町南部が郷域と考えられる。「日本書紀」推古天皇二〇年五月五日条に「薬猟して、羽田に集ひて」、「日本霊異記」巻下第三二に「呉原忌寸名妹丸は、大和の国高市の郡波多の里の人なり」、「今昔物語集」巻一一第三二に「今昔、大和国、高市ノ郡、八多ノ郷ニ小嶋山寺ト云フ寺有リ」とみえる。

波多郷
はたごう

「和名抄」所載の郷で、同書高山寺本・名博本は伎多とするが、訓はハタであろう。「出雲国風土記」によれば飯石郡七郷の一つで、郡家の南西一九里に郷長の家があり、地名は波多都美命が天下りしたことに由来するという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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