泥棒伯円(読み)どろぼうはくえん

世界大百科事典(旧版)内の泥棒伯円の言及

【松林伯円】より

…初世が病臥したのをきっかけに養子となり,伯円を襲う。白浪物を得意とし《鼠小僧》や《小猿七之助》《鬼神のお松》などを河竹黙阿弥が4世市川小団次に当てて脚色上演して評判となったことも拍車をかけて,〈泥棒伯円〉と異名をとった。1873年教部省に教導職が置かれ大講義を拝命,浅草寺境内で新聞の重要記事を読む新聞講談を始める。…

【白浪物】より

…白浪とは盗賊の異名で,後漢の末,黄巾賊の余党が西河の白波谷に隠れて,財宝略奪を事としたのを,時の人が白波賊と呼んだ故事からきており,盗賊を主人公とする。幕末の講釈師,松林伯円(しようりんはくえん)がこの種の講談を得意としてしきりに口演し,時流に乗って人気を博して,世に〈泥棒伯円〉と称された。これを歌舞伎にとりこんだのが河竹黙阿弥である。…

※「泥棒伯円」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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