泥船(読み)ドロブネ

デジタル大辞泉 「泥船」の意味・読み・例文・類語

どろ‐ぶね【泥船/泥舟】

泥を積んで運ぶ船。土船
歌舞伎で、箱の中に泥を入れて舞台に置き、泥の池や田んぼに見立てたもの。また、その箱。
昔話かちかち山」に出てくる、泥でつくった沈みやすい船。また、すぐにだめになりそうな組織計画などのたとえ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「泥船」の意味・読み・例文・類語

どろ‐ぶね【泥船】

〘名〙
① 泥を運ぶ船。土船。
花物語(1908)〈寺田寅彦〉七「汀に朽ち沈んだ泥船に」
② 歌舞伎で、箱の中へ泥を入れて舞台に置き、泥の池や泥田にしたもの。泥仕合の立回りに使う。
※歌舞伎・五大力恋緘(評釈江戸文学叢書所収)(1793)大切「舞台先に泥船(ドロブネ)、時の鐘、蛙の声」
③ 泥で作った、すぐに沈んでしまいそうな船。多くは比喩的に、すぐにだめになりそうな計画・組織などのたとえとして用いる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android