洋画(読み)ヨウガ

デジタル大辞泉 「洋画」の意味・読み・例文・類語

よう‐が〔ヤウグワ〕【洋画】

西洋で発達した描画材料・技法によって描かれた絵画油絵水彩画パステル画など。日本画に対していう。西洋画
欧米で製作された映画。また、広く外国映画全般をいうこともある。⇔邦画

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精選版 日本国語大辞典 「洋画」の意味・読み・例文・類語

よう‐がヤウグヮ【洋画】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 日本画に対して、西洋で発達した描画材料・技法によって描かれた絵画。油彩画、水彩画、パステル画、鉛筆画ペン画銅版画など。特に油彩画だけをさしても用いられる。西洋画。
    1. [初出の実例]「倭書にして而して洋画を写し」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉三)
  3. 欧米の映画。邦画に対していう。
    1. [初出の実例]「『サロメ』など、新しい洋画を欠かさず見てゐたが」(出典:縮図(1941)〈徳田秋声〉素描)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「洋画」の意味・わかりやすい解説

洋画
ようが

西洋画,あるいは伝統的表現様式に基づく日本画に対し,西洋的表現様式に基づく油彩,水彩などの総称。日本の洋画の展開は,ほぼ3期に分けられる。第1期はポルトガル人が薩摩種子島に漂着した室町時代後期の天文 12 (1543) 年から,江戸時代中期の宝永5 (1708) 年頃まで。この期には,おもにキリスト教布教に伴う聖画像類や西洋風俗画類が油彩,岩絵具 (鉱物質の絵具) などで描かれた。キリシタン絵画あるいは南蛮絵 (第1期洋風画) とも呼ばれる。第2期は新井白石が『西洋紀聞』を著わした宝永6年から幕末までで,西洋画の迫真的写実が関心をひき,生活に役立つ科学的技術として学ばれた。画家として秋田の小田野直武佐竹曙山,江戸の司馬江漢,亜欧堂田善,長崎の若杉五十八,荒木如元,川原慶賀らが知られており,西洋や日本の風俗,風景,静物などが油彩,岩絵具などで描かれた。蘭画あるいは紅毛画 (第2期洋風画) とも呼ばれる。第3期は明治1 (1868) 年以降現在までで,近代洋画という場合,第3期をさすことが多い。

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改訂新版 世界大百科事典 「洋画」の意味・わかりやすい解説

洋画 (ようが)

西洋絵画,西洋画の略。欧米の絵画全般と,桃山時代以降に日本で西洋風の材質表現法を用いて制作された絵画とをいうが,後者の場合に明治期以前のものを特に洋風画とよんで区別する。一般に洋画とは,日本の明治期以後の主として油彩画を指している。洋画の概説については,〈明治・大正時代美術〉の項を参照されたい。
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普及版 字通 「洋画」の読み・字形・画数・意味

【洋画】ようが

西洋画。

字通「洋」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の洋画の言及

【洋風画】より

…明治以前の日本で西洋画法に基づいて描かれた絵画。南蛮屛風や長崎版画のように,西洋の人物や商船を主題としても,在来の伝統的画法によるものはこのなかに含まれない。…

※「洋画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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