津波古政正(読み)つはこ・せいせい

朝日日本歴史人物事典 「津波古政正」の解説

津波古政正

没年:尚泰30(1877)
生年:尚【外6BB4】13.8.21(1816.9.12)
幕末琉球政治家首里の士族家の生まれ。中国名は東国興。北京国子監に留学し,帰国後さまざまな職を歴任したのち尚泰王の国師(教授役)となる。理知的でバランス感覚を持つ政治家として知られる。明治政府による琉球処分(沖縄県設置)の動きをめぐって王国内部が紛糾した際も常に冷静な判断を王に意見具申したが,激動渦中で死去したため,その資質は十分に生かされなかった。高弟に『琉球見聞録』の著者,喜舎場朝賢がいる。

(高良倉吉)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「津波古政正」の解説

津波古政正 つはこ-せいせい

1816-1877 琉球の政治家。
尚灝(しょうこう)王13年8月21日生まれ。北京の国子監でまなぶ。帰国後,尚泰王の侍講などをへて国師となる。国際感覚にとみ,明治政府の琉球処分時には版籍奉還主張。沖縄県設置前の尚泰王30年死去。62歳。首里(那覇市)出身唐名は東国興。著作に「東国興詩稿」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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