浄化作用(読み)じょうかさよう(英語表記)purification

翻訳|purification

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「浄化作用」の意味・わかりやすい解説

浄化作用
じょうかさよう
purification

水質,大気質など環境の質に改善を生じさせる機構のこと。人為的ではなく,自然発生的な場合は自浄作用と呼ばれる。物理的・化学的・生物的諸過程から生じる。たとえば水質の場合,物理的浄化作用としては希釈沈殿,化学的浄化作用としては溶存酸素による酸化,物理化学的浄化作用としては沈降性物質への吸着,生物的浄化作用としては付着性生物による取り込みなどの例があげられる。しかしながら,水中の浄化が固相・気相の汚染を生じさせることもある。このため狭義には,有機物は二酸化炭素に無機化し,窒素系物質は無機化を経て脱窒へと進む場合と定義される。対して,水域での藻類増殖は,自濁作用と呼ばれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android