浜魚(読み)はまうお(英語表記)shore fish

日本大百科全書(ニッポニカ) 「浜魚」の意味・わかりやすい解説

浜魚
はまうお
shore fish

砂地の海岸(浜)にすむ魚、または浜からとった魚の総称岩石海藻が多い磯(いそ)にすむ磯魚と区別して用いられる。浜は磯に比較して地形が単純であり、餌(えさ)となる生物の種類が比較的少ないので、ここに定住する魚類の種類は相対的に少ない。浜の海底またはその近くに定住するものとしては、ヒイラギ類、コノシロ類、アナゴ類、ハモ類、タチウオ類、キス類、ハゼ類、ネズッポ類、コチ類、カレイ・ヒラメ類などが代表的である。これらの魚は海底にすむ多毛類、甲殻類、貝類などの小動物をおもな餌としている。

 浜にはプランクトン主食とするイワシ類、アジ類、そのほかの回遊魚が来遊する。プランクトンはとくに河口域付近に多いので、地引網漁場、イワシシラス漁場などの、よい漁場が形成される。

落合 明・尼岡邦夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android