浮び出る(読み)ウカビデル

デジタル大辞泉 「浮び出る」の意味・読み・例文・類語

うかび・でる【浮(か)び出る】

[動ダ下一]
水面に現れる。「浮きが―・でる」
隠れていた物事表面に現れる。うかびあがる。「悔しさが表情に―・でる」
意識にのぼってくる。記憶がよみがえる。うかびあがる。「脳裏恩師の姿が―・でる」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「浮び出る」の意味・読み・例文・類語

うかび‐・でる【浮出】

  1. 〘 自動詞 ダ下一段活用 〙
  2. 水面に現われ出る。また、ものの表面に現われる。
    1. [初出の実例]「微笑が口頭(くちもと)に浮び出て」(出典浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三)
  3. 下地背景から区別されてはっきり見える。
    1. [初出の実例]「消えゆく煙の末に浮び出た洋服姿の年若い紳士を見て」(出典:二老人(1908)〈国木田独歩〉上)
  4. 意識に現われる。思いだす。
    1. [初出の実例]「はたらきし狂歌の趣向ありそ海のおきつしほあいにうかび出(デ)て候」(出典:狂歌・大団(1703)一)
    2. 「凜(りん)とした眉などがさながら眼に見ゆるやうに浮び出て」(出典:春潮(1903)〈田山花袋〉二)

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