フランスの作家ベルコールの処女短編小説。1942年刊。ナチス占領下、宿舎に割り当てられた田舎(いなか)家に、親仏的で礼儀正しいドイツ青年将校がやってくる。宿舎の主人(=語り手の私)もその姪(めい)も青年の人柄に好意を抱くが、無言で応対する。ナチスの欺瞞(ぎまん)性に気づいた青年は、自殺行為に等しい東欧戦線への出発を決意。そのとき沈黙は破られ、姪は「アデュー(さよなら)」のひとことを口にする。占領下の地下出版「深夜叢書(そうしょ)」の第一巻として作者の名を一挙に高め、いまなお香気を失わないレジスタンス文学の傑作。1948年にJ・P・メルビル監督により映画化された。
[渡辺 淳]
『河野与一・加藤周一訳『海の沈黙・星への歩み』(岩波文庫)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新
3/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
2/13 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新