湿深い(読み)シツブカイ

デジタル大辞泉 「湿深い」の意味・読み・例文・類語

しつ‐ぶか・い【湿深い】

[形]近世語
湿気が多い。じめじめしている。
極楽水辺にて―・い所故、車しめり候ふにや」〈滑・見外白宇瑠璃・三〉
色事にしつこい。多淫である。
「そもそも米八が丹次郎に―・くなせしは」〈人・辰巳園・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「湿深い」の意味・読み・例文・類語

しつ‐ぶか・い【湿深】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
  2. 湿気が多い。じめじめしている。
    1. [初出の実例]「しつ深き水にゑん有いろなればいづれあやめとかさを煩ふ」(出典:狂歌・狂歌戎の鯛(1737))
  3. 好色でしつこい。多淫である。
    1. [初出の実例]「しつぶかくして女郎にきらはれ」(出典:談義本・風流志道軒伝(1763)四)
  4. 皮膚病の湿(しつ)にかかりやすい体質であるさま。
    1. [初出の実例]「此の湿瘡深(シツブカ)いのに、よの坊を雨にあてて見ろ。又湿瘡(しつ)が出来ておへはしねえ」(出典人情本妹背鳥(1842‐44頃か)前)

湿深いの派生語

しつぶか‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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