溶岩トンネル(読み)ヨウガントンネル(英語表記)lava tunnel

デジタル大辞泉 「溶岩トンネル」の意味・読み・例文・類語

ようがん‐トンネル【溶岩トンネル】

溶岩流表面冷却固結し、内部が流出して生じるトンネル状の空洞富士山北西麓の風穴ふうけつなど。溶岩洞窟溶岩洞溶岩チューブ

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精選版 日本国語大辞典 「溶岩トンネル」の意味・読み・例文・類語

ようがん‐トンネル【溶岩トンネル】

  1. 〘 名詞 〙 ( トンネルは[英語] tunnel ) 流出した溶岩外部が早く固まり、固まらない内部の溶岩が弱いところから流出してできた洞穴富士山麓風穴などに見られる。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「溶岩トンネル」の意味・わかりやすい解説

溶岩トンネル (ようがんトンネル)
lava tunnel

玄武岩質の流動性に富む厚い溶岩流中に生じるトンネル状の空洞。小規模のものは溶岩チューブlava tubeと呼ばれる。直径は最大数mくらいで長さは数km以上のものもある。発達した溶岩流では,火口から噴出した新鮮な溶岩はパイプ状の通路によって先端部に送られる。流れる溶岩の水位が低下すると,トンネル状の空洞となって冷却固化する。溶岩トンネルの内部は平滑で,水平な段がついている場合がある。富士山の青木ヶ原溶岩などにみられる風穴,氷穴,人穴などと呼ばれる洞穴の多くは溶岩トンネルである。
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百科事典マイペディア 「溶岩トンネル」の意味・わかりやすい解説

溶岩トンネル【ようがんトンネル】

溶岩にみられるトンネル状の空洞。たとえば富士山麓の〈風穴〉。溶岩流の表面が冷却固結しても内部がまだ流動性をもって流れるとき,そのあとが空洞として残ったもの。大きなものでは直径10m以上,長さ数kmに及ぶこともある。玄武岩質溶岩流に多い。小型のものは溶岩チューブと呼ばれ,パホイホイ溶岩に特徴的に発達する。

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