出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
数学用語。個数としての自然数の概念の拡張で,集合論の基本的概念の一つ。集合AとBとの間に1対1の対応があるとき集合AとBとは同じ濃度をもつという。集合Aが有限集合のときはその元の個数によって濃度を表す。すなわち集合{a}の濃度は1,集合{a,b,c}の濃度は3である。また空集合の濃度は0と定義する。集合Aの濃度を表すのにCardA,♯(A),|A|などの記号が用いられることが多い。自然数全体の濃度をaまたはℵ0で表し,可算(または可付番)無限の濃度といい,有限の場合を含めて可算(または可付番)の濃度という。正の偶数全体は自然数全体と1対1の対応がつき,したがって可算濃度をもつ。このように無限集合を考える場合は,A⊊BであってもCardA=CardBである場合があるので注意を要する。実数全体の濃度をcまたはℵで表し,連続または連続体の濃度という。濃度は,カージナル数cardinal number,またはアレフaleph数とも呼ばれる。
二つの濃度m,nに対し,m=CardA,n=CardB,A⊃Bである集合A,Bが存在するとき,mのほうがnより大きいか等しいという(m≧n)。m≧nであり,m≠nのとき(すなわちAとBとの間に1対1の対応がないとき),mのほうがnより大きいという(m>n)。a<cであることは対角線論法によって示すことができる。
濃度m,nに対して,m=CardA,n=CardB,A∩B=空集合である集合A,BをとってCard(A∪B)を考えると,これはm,nによって一意的に定まる。これをmとnの和といいm+nと記す。また直積集合A×Bの濃度をmとnの積といい,mnと記す。配置集合Ab(すなわちBからAの中への写像全体のなす集合)の濃度をmのnべきといい,mnと記す。これらはm,nによって一意的に定まる。例えば2a=cである。濃度の和と積に対しては交換法則,結合法則,分配法則が成立し,べきに対しては指数法則が成立する。
執筆者:上野 健爾
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
「集合数」のページをご覧ください。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
単位体積中に含まれるある物質の量.物質の濃さの表現法にはモル濃度,質量モル濃度,重量パーセント,体積パーセント,ppm,ppbなど種々あるが,単に濃度といえばモル濃度を意味する.国際単位系(SI単位)では,物質量の基本単位としてモル(mol),長さの基本単位としてメートル(m)を採用している関係上,濃度の単位は mol m-3 であるが,現在一般には,モル濃度の単位として
M = mol L-1 = mol dm-3
が広く用いられている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報
…すなわち,BSはSからBの中への写像全体である。
[濃度]
集合に属する元の多さを示す概念に濃度(またはカージナル数)と呼ばれるものがある。集合Mの濃度は,♯(M),|M|,CardMなどの記号で表されるが,それは次のように定義される。…
※「濃度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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