無双伝(読み)むそうでん(英語表記)Wu-shuang zhuan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「無双伝」の意味・わかりやすい解説

無双伝
むそうでん
Wu-shuang zhuan

中国,唐の伝奇小説。薛調 (せっちょう) の作。成立年未詳。高官の娘劉無双が,争乱によって父を失い後宮へ入れられたが,幼なじみの王仙客や,義侠の人古押衙 (こおうが) の力で後宮から出て,仙客と添いとげる物語。同時代の随筆集『雲渓友議』に崔郊と無双の恋物語として簡単な記録があり,この小説はそれに基づくと考えられ,『太平広記』に収められている。作者美男として知られ,咸通 12 (871) 年知制誥となり翌年没した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android