然うは問屋が卸さない(読み)ソウハトンヤガオロサナイ

デジタル大辞泉 「然うは問屋が卸さない」の意味・読み・例文・類語

うは問屋とんやおろさない

そんな安値では問屋が卸売りしない。そんなにぐあいよくいくものではないというたとえ。
[補説]文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「そうは問屋が卸さない」と「そうは問屋が許さない」について、どちらの言い方を使うか尋ねたところ、次のような結果が出た。
 平成18年度調査平成27年度調査
そうは問屋が卸さない
本来の言い方とされる)
67.7パーセント70.4パーセント
そうは問屋が許さない
(本来の言い方ではない)
23.5パーセント23.6パーセント

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ことわざを知る辞典 「然うは問屋が卸さない」の解説

そうは問屋が卸さない

自分勝手に都合よいことを言っているが、そんなに思いどおりにうまくいきはしない。また、そう簡単に思いどおりにはさせない。

[使用例] さぞ儲けたいだろうが、そうはといで卸さない、こちとらだけで儲ける仕事なんだから、諦めて早く帰れと言うんである[夏目漱石坑夫|1908]

[解説] そうはいかない(いかせるものか)という気持ちをそのまま口にせず、軽口混じりにひねりを利かせた表現。「そうは虎の皮のふんどし」「そうは烏賊金玉」の類で、相手注文に乗らないというところから、問屋を引き合いに出したもの。

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報