煙火(読み)エンカ

デジタル大辞泉 「煙火」の意味・読み・例文・類語

えん‐か〔‐クワ〕【煙火】

煙と火。また、炊事の煙。
のろし。烽火ほうか
花火
「この水楼―を見しの夕べに始まる事を」〈芥川開化殺人

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精選版 日本国語大辞典 「煙火」の意味・読み・例文・類語

えん‐か‥クヮ【煙火】

  1. 〘 名詞 〙
  2. けむりと火。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 飯をたくけむり。炊事のけむり。人煙。炊煙
    1. [初出の実例]「相談酌緑茗。煙火暮雲間」(出典文華秀麗集(818)中・題光上人山院〈錦部彦公〉)
    2. [その他の文献]〔列子‐楊朱〕
  4. のろし。烽火(ほうか)
    1. [初出の実例]「若応少烽而放多烽及遶烽二里内輙放煙火者、各徒一年」(出典:律(718)衛禁)
    2. [その他の文献]〔漢書‐文帝紀〕
  5. 花火。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「京難波には昔(むかし)より大なる花火はなかりしとみゆ。烟花はもと烽燧より起る」(出典:随筆・嬉遊笑覧(1830)一〇下)
    2. [その他の文献]〔朱熹‐按唐仲友第三状〕

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世界大百科事典(旧版)内の煙火の言及

【花火】より

…火薬が燃焼するとき発生する光,火花,火の粉,音,煙などの現象,またはこれに火薬ガスの力を加えてこれらを巧みに利用し観賞用に供するもので,その現象そのものをさすこともあれば,その品物をさすこともある。火薬類取締法では信号用(救難,合図,競技用など),産業用(有害鳥獣駆除用など)の火薬を使った品物を含めて煙火と呼ばれ,製造,貯蔵,販売,消費などについてこの法律の適用を受ける。
[種類]
 花火の現象をつくるのは光,音,煙,〈形のもの〉の四つの要素である。…

※「煙火」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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