高温下における物体の質量変化を温度と時間の関数として測定し,物質の熱的性質を知るのに用いる装置。一般に,てんびん,電気炉および温度の制御・測定の各部で構成される。てんびんは熱的影響を受けるので膨張係数の小さい石英製のさおを用いた特殊なてんびんを用いたが,断熱技術の進歩により各種の汎用(はんよう)てんびん(てんびん,直示てんびん,電子てんびんなど)が使用できるようになり,自動測定,遠隔測定の容易な電子てんびんが賞用されている。試料をてんびんの重点からタングステンなどの耐熱細線でつるした石英製耐熱ざらに載せ電気炉の中心部に置き,試料の熱的質量変化は炉の異なる温度における試料の質量の差から求める。高温に伴う試料などの酸化防止には窒素のような不活性ガスの雰囲気の下で測定し,あるいは真空てんびんを使用する。てんびんの秤量は,手動てんびん,直示てんびんでは100~200g,電子てんびんでは数g程度である。
執筆者:小林 好夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
thermobalance
加熱による物質の重さの増減を測定する天秤。その方法を熱重量分析(thermogravimetry, TGと略す)という。桿
執筆者:須藤 俊男・溝田 忠人
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
物質の温度を変化させた場合におこる質量変化を精密に測定するための特殊な天秤。結晶水や揮発性成分が分離する温度を知り、同時にその質量を知るために用いる。通常の天秤の皿の部分を電気炉中につるした構造をもち、皿の上にのせた試料を徐々に加熱しながら連続的に質量測定を行う。測定時の温度の変動や不均一が天秤のバランスを損なわないよう、また、振動の影響を除くよう種々のくふうが施してある。もともとは分銅を加減してバランスをとる通常の天秤が利用されたが、1980年代以降は電磁力を利用して自動的にバランスを保つ方式の電磁天秤がおもに利用されている。
[三井清人]
物質を加熱して,その質量が温度上昇につれ,どのように変化するかを測定するてんびん.一般には,空気中で結晶水,そのほかの揮発性成分の放出される温度範囲および量を決定するのに用いられる.床下ひょう量型と,石英でつくったスプリングバランス型がある.昇温速度,浮力(試料の量)などに注意しなくてはならない.固体試料の安定性が気体中の成分の分圧によって左右されるときは,電気炉中を通過する気体組成を変化させることが必要となる.[別用語参照]熱分析
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…(2)専用てんびん 試金てんびん(1~2g),化学てんびん(100~200g),調剤てんびん(50g)など。(3)特殊てんびん 比重てんびん(液体などの比重測定用),ガスてんびん(気体の密度測定用),乾燥てんびん(固体などの水分測定用),真空てんびん(真空中での秤量用),熱てんびん(物質の熱的質量変化の測定用),隔離てんびん(遠隔操作による質量測定用,キログラム原器との比較に用いる原器用てんびんの感量は1/104mgにも及ぶ)など。(4)トーションバランス 微小質量を細線のねじり弾性力でつり合わせるてんびん。…
※「熱天秤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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