熱重量分析(読み)ネツジュウリョウブンセキ

化学辞典 第2版 「熱重量分析」の解説

熱重量分析
ネツジュウリョウブンセキ
thermogravimetric analysis

略称TGA(TG).試料温度を上げながらその重量変化を測定して,その物質特性を分析する方法.一般に,重量分析では,沈殿物ひょう量する場合の乾燥温度が重要であるが,沈殿物を一定速度で加熱してその重量変化を追跡することにより,ひょう量形として安定な領域(温度範囲)を決めることができる.自動記録式の熱てんびんが使用され,容易に熱分解曲線を測定でき,高温での物質の化学反応の研究に有効な手段となっている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の熱重量分析の言及

【熱分析】より

…このような実験方法を総称して熱分析という。試料を一定速度で加熱しながら,熱分解や結晶水の分離などに伴う質量変化を直接熱てんびん(天秤)で測定する熱重量分析thermogravimetric analysisと,脱水,変態など試料の変化に伴う吸熱または発熱を測定する示差熱分析が広く利用される。また,滴定に際して反応熱による滴定溶液の温度変化を測定して滴定の終点を求めることもできる。…

※「熱重量分析」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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