燃灯仏・然灯仏(読み)ねんとうぶつ

精選版 日本国語大辞典 「燃灯仏・然灯仏」の意味・読み・例文・類語

ねんとう‐ぶつ【燃灯仏・然灯仏】

(Dīpaṃkara 提洹竭、提和竭羅の訳語。「ねんどうぶつ」とも) 仏語。仏の一つ。過去の世に出て、釈迦に未来成仏の予言を授けたという仏。生まれた時から身の回りを灯のように照らしたので燃灯太子と名づけられ、仏となった後はその「燃灯」を名としたという。釈迦如来の修行中、この仏の出世に会い、五華の蓮を奉り、髪を泥に布(し)き仏にこれを踏ませて未来成仏の予言を受けたと伝える。燃灯。〔法華義疏(7C前)〕
今昔(1120頃か)一「仏の宣はく、我、昔、燃燈仏の世に菩薩の道を行ぜし時、五百の金の銭を以て五茎の蓮花を買て仏に奉りき」 〔大智度論‐九〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android