片山遺跡(読み)かたやまいせき

日本歴史地名大系 「片山遺跡」の解説

片山遺跡
かたやまいせき

[現在地名]南部町芝

南部湾内海岸砂丘上に位置する縄文時代晩期から古墳時代中期にかけての墓地跡。県立南部高校を中心に約一万五千平方メートル以上の範囲をもち、土壙墓方形周溝墓・溝状遺構を主体とする。昭和五二年(一九七七)より五回の発掘調査により一〇八基の遺構を検出。縄文時代の墓として、晩期最終末の甕などの土器を伴出する土壙墓が二基。弥生時代は、中期中葉から後葉にかけての溝状遺構一二条、土壙墓三〇基。


片山遺跡
かたやまいせき

[現在地名]長野市若穂保科 上和田

保科ほしなの谷において、奇妙きみよう山から延びた一支脈の東北斜面に形成された崖錐中腹に、階段状の山畑が営まれている。住居跡等の遺構は見られず、特殊な土師器を埋納した古墳時代前期の祭祀遺跡。昭和二二年(一九四七)に同畑中にあった柱状の石塊を引き抜いたところ、柱状石の蔭になるような位置に一列に並んで塗彩された挙手人面土師器・高坏・器台・坩及び無彩の壺が出土した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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