片岡仁左衛門(11世)(読み)かたおかにざえもん[じゅういっせい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「片岡仁左衛門(11世)」の意味・わかりやすい解説

片岡仁左衛門(11世)
かたおかにざえもん[じゅういっせい]

[生]安政4(1857)
[没]1934.10.16.
歌舞伎俳優。屋号松島屋。8世仁左衛門の子で前名我当。兄は 10世仁左衛門。上方歌舞伎第一人者として,1世中村鴈治郎人気二分。『堀川』の与次郎などが絶賛された。みずからの創意工夫を加味した『片岡十二集』を選定

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世界大百科事典(旧版)内の片岡仁左衛門(11世)の言及

【忠臣蔵映画】より

…御園京平の調査(私家本《映画・忠臣蔵》1966)では,外伝ものや変格ものを除いたものだけでも,明治末期に22本,大正年間に38本,昭和に入ってから22本を数えることができる。 最初の忠臣蔵映画は,1907年に吉沢商店がつくった《忠臣蔵五段目》であるが,これは11世片岡仁左衛門の与市兵衛・定九郎・勘平三役による歌舞伎映画であった。その後1910年,横田商会で映画スター第1号である尾上松之助の主演で《大石内蔵助一代記》がつくられ,つづいて同年,同じ横田商会が牧野省三監督,尾上松之助の浅野内匠頭・大石内蔵助・清水一角三役で,映画ではじめての〈忠臣蔵〉全通しである《忠臣蔵》をつくった。…

【名工柿右衛門】より

…1912年11月東京歌舞伎座初演。配役は陶工柿右衛門を11世片岡仁左衛門,弟子栗作を15世市村羽左衛門,妹娘おたねを5世中村歌右衛門など。中村正直訳《西国立志編》第3編〈三陶工の伝〉の翻案脚色であるが,すでに1872年京都北の芝居に佐橋富三郎脚色《其粉色陶器交易(そのいろどりとうきのこうえき)》が上演され,ユジェーヌ・ブリウの《ベルナール・パリッシー》(1880)もあって,両者の影響も推察される。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」