物体(読み)ブッタイ(その他表記)body

翻訳|body

デジタル大辞泉 「物体」の意味・読み・例文・類語

ぶっ‐たい【物体】

空間的な大きさ・形をもつときの物質
[類語]物質無機物有機物無生物・無情物・非情物・

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「物体」の意味・読み・例文・類語

ぶっ‐たい【物体】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 具体的な形をもって存在しているもの。物質が集合してある形体をなしている物。
    1. [初出の実例]「反照の光は淡薄なるが故に、物体微小なる時は、覚知すること能ざる也」(出典:暦象新書(1798‐1802)上)
  3. 哲学で、三次元的な空間的形成物。空間を占めるもの。哲学体系によってさまざまに解釈され、たとえば、認識的実在論では意識から独立した存在をさし、客観的現象論では形而上学的自体存在が現象したものをさす。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「物体」の意味・わかりやすい解説

物体
ぶったい
body

質量をもち定まった空間的な大きさと形をもつものをいう。しばしばそれのもつ物質的種類捨象される。力学で物体というときは、このようなものとして使われる。まれには物質と同義に使われることもあるが、物質は第一には総体的な概念であって、「物質と精神」とか「物質と時間」とかというように使われるが、物体はそのようには使われない。第二には、物質は物質の質的差別に注意して使われる。太陽にどのような物質が存在するかという問いは、その中にどのような元素が存在するかという問いとほぼ同じである。これとは違って、太陽はいかなる物体かという問いは、まず大きさ、形、質量、そして場合によっては温度などの状態量を問おうとしているのである。

 力学では、物体から変形する性質を捨象したものが剛体で、それから大きさと形を捨象したものが質点である。

宮原将平

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android