特別支援学級(読み)トクベツシエンガッキュウ

デジタル大辞泉 「特別支援学級」の意味・読み・例文・類語

とくべつしえん‐がっきゅう〔トクベツシヱンガクキフ〕【特別支援学級】

小学校中学校高等学校または中等教育学校内に置かれる、教育上特別な支援を必要とする児童生徒のための学級。平成18年(2006)の学校教育法改正に伴い、従来特殊学級名称変更して設置された。特別支援教室。→特別支援教育

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「特別支援学級」の意味・わかりやすい解説

特別支援学級
とくべつしえんがっきゅう

軽度の障害のある児童・生徒を教育するために、小学校や中学校に設置される学級。知的障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、弱視難聴、言語障害および自閉症・情緒障害の児童・生徒を対象とする。特別支援学級の定員は8名が標準であり、きめの細かい指導を行うことができるよう、少人数で編制される。しかし、学級の構成員は多学年にわたっていることが多い。教育内容は、原則として小・中学校の学習指導要領に沿っているが、子供の障害の状態や特性などに応じて、治療的指導、教科補充指導、独自の教科内容による指導など多様な内容についての指導が行われている。

 また、特別支援学級は、小・中学校に設置されているので、通常の学級の児童・生徒と各教科や学級活動、学校行事などをともに行う「交流及び共同学習」が比較的容易にでき、相互の密接な連携のもとに指導が行われている。

 障害のある子供に対する教育は、以前は特殊教育とよばれていた。しかし、2006年(平成18)6月に学校教育法が改正され、2007年4月から、特殊教育を継承・発展させるものとして特別支援教育へ制度改正が行われた。このため、小・中学校に設置されていた特殊学級も特別支援学級とよばれるようになったが、実質的な内容は、これまでとほとんど変更はない。

鈴木 篤]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「特別支援学級」の意味・わかりやすい解説

特別支援学級
とくべつしえんがっきゅう

知的障害,肢体不自由,身体虚弱,弱視,難聴,その他の障害をもつ児童・生徒のために,小学校,中学校,高等学校および中等教育学校に開設される学級。障害による学習上または生活上の困難を克服するための教育を行なう。 1907年文部省訓令の中で,師範学校付属小学校に「盲人,唖人または心身発達不完全なる児童」のため特別学級を設け,教育方法を研究することを奨励したのが最初とされるが,一部の自治体では以前から独自に設置していた。学校教育法の改正により 2007年から,特殊学級に代わり特別支援学級の名称が用いられるようになった。

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