牽制・牽掣（読み）けんせい

精選版 日本国語大辞典

けん‐せい【牽制・牽掣】

〘名〙

① 敵対する相手ににらみをきかせて、自由な行動をとらせないようにすること。

※公議所日誌‐一二・明治二年（1869）五月「四方に節度府を設け、兵馬を具へ、藩県を牽掣し」 〔魏志‐鄧艾伝〕

② 作戦上、自分の望む場所に敵をひきとめ、或は望む方向に敵をひきよせること。

※作戦要務令（1939）一「此等の敵に牽制せられて戦機を逸し」

③ 野球で、走者の盗塁を防いだり、アウトにしたりするために、走者のいる塁の内野手に投手や捕手がボールを投げること。

※漫才読本（1936）〈横山エンタツ〉早慶戦「打者見送って、ボールカウント、ワン・エンド・ツゥ あッ、二塁ケンセイ！」

出典　精選版 日本国語大辞典