犬皮(読み)ケンピ

デジタル大辞泉 「犬皮」の意味・読み・例文・類語

けん‐ぴ【犬皮】

犬の皮。安物三味線の胴に張った。
「皮のしゃうが悪いから、―の三味線になってな」〈滑・浮世床・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「犬皮」の意味・読み・例文・類語

けん‐ぴ【犬皮】

〘名〙
① 犬の皮。なめしたものは安三味線の胴を張るのに用いられたが、猫の皮よりも下等とされていた。
洒落本・娼妓絹籭(1791)三「樫桿(かしざほ)犬皮(ケンヒ)の見世三味線」
干菓子の名。小麦粉に卵、砂糖などをねりあわせてのばし、短く切って両面から焼いたもの。「松風」の一種で、土佐国(高知県)赤岡名物
大乗院寺社雑事記‐寛正三年(1462)一〇月晦日「初献餠〈略〉二献麺〈略〉三献〈けん皮、ふ、いり唐布〉」

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