狩り（読み）かり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

狩り
かり

鳥やうさぎその他の小動物を対象とする個人猟と，いのしし，しか，かもしか，くまなどを対象とする共同猟とに分けられる。個人猟としては，木の枝に鳥もちをつけて小鳥をいざなう方法や，網で鳥をとる方法 (柄のついた網で沼池の水鳥を捕える逆〈さか〉どり，無双網など) ，落し，オス (材木を重ね石を置いて獣をとる) などの方法が行われた。共同猟では大勢の勢子 (せこ) を使って獲物を追出してとる巻狩が代表的で，東北地方のまたぎの狩りもそれであった。狩りは古く豊饒の儀礼と結びついていたらしく，長野県諏訪大社の御射山神事 (みさやましんじ) はその跡をとどめている。近世には，農閑期にくまの皮や胆をとるための狩りや，耕地を猪害から守るための共同猟，武士のスポーツとしての鷹狩などがあった。 (→ハンティング ) 　

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

改訂新版　世界大百科事典

狩り (かり)

→狩猟

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

デジタル大辞泉プラス

狩り〔ヨハン・シュトラウス2世〕

オーストリアの作曲家ヨハン・シュトラウス2世の管弦楽によるポルカ（1875）。原題《Auf der Jagd》。自作のオペレッタの一部を元に作曲された。

狩り〔モーツァルト〕

オーストリアの作曲家W・A・モーツァルトの弦楽四重奏曲第17番K458（1784）。原題《Jagd》。『ハイドン四重奏曲』全6曲中の第4曲。

出典　小学館

世界大百科事典（旧版）内の狩りの言及

【狩猟】より

…日本語で〈かり(狩り)〉というのは本来はいまより狭義に，特定の野獣のみに対して用いたらしく，《狩詞記（かりことばのき）》(多賀高忠著，1464年(寛正5)刊)には鹿に限って用いている。現代の南西諸島では猪を捕らえることだけを〈カリ〉と呼んでいるのが，中世的用語のなごりらしい。…

※「狩り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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