独り相撲(読み)ひとりずもう

精選版 日本国語大辞典 「独り相撲」の意味・読み・例文・類語

ひとり‐ずもう‥ずまふ【一人相撲・独相撲】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ひとりで、あたかも相手があって相撲を取っているかのような所作をすること。愛媛県今治市大三島の大山祇神社などで神事として行なわれるほか猿楽大道芸としても行なわれた。〔新猿楽記(1061‐65頃)〕
    1. <a href=一人相撲〈絵本風俗往来〉" />
      一人相撲〈絵本風俗往来〉
  3. 相手がなかったり、あっても全く問題にされていなかったりするのに、ひとりで夢中になってその事に取り組むこと。また、その結果何も得ることなく終わること。
    1. [初出の実例]「或る意味でいふと、文学は独(ヒト)り相撲(スモウ)を取ってゐたのである」(出典:嚼氷冷語(1899)〈内田魯庵〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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