独覚(読み)ドッカク

デジタル大辞泉 「独覚」の意味・読み・例文・類語

どっ‐かく〔ドク‐〕【独覚】

[名](スル)縁覚えんがく

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精選版 日本国語大辞典 「独覚」の意味・読み・例文・類語

どっ‐かく ドク‥【独覚】

〘名〙
① (pratyeka-buddha の意訳) 仏語。三乗の一つ。仏の教えによらないで自力で悟りをひらき、静かに孤独を楽しんで、利他のための説法をしない聖者縁覚辟支仏(びゃくしぶつ)
霊異記(810‐824)下「往昔、過去の羅、国王と為りし時、一(ひとり)の独覚を制(とど)めて、乞食せしめず」
燭台にかける土製の一種の笠。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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普及版 字通 「独覚」の読み・字形・画数・意味

【独覚】どくかく

独りめざめる。唐・盧仝〔冬行、三首、三〕詩 上は天子に事(つか)へず 下は侯王らず 夜睡(ねむり)獨り覺むれば 爽氣、心堂に盈(み)つ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「独覚」の意味・わかりやすい解説

独覚
どっかく

縁覚」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の独覚の言及

【十界】より

十界修行【柳田 聖山】
[十界図]
 仏教の基本命題は六道輪廻の世界から抜け出すことで,その人に応じてさまざまの修行のしかたがある。仏説をそのまま受容する声聞,仏説により独り悟りを求める縁覚(独覚),悟りのあかしとして人類の救済に邁進(まいしん)する菩薩,最高の覚者としての仏の四つの修行界がある。《大智度論》はこれら六道と六道を超越する四聖界を併せた十界の存在を説く。…

【仏教】より

…阿羅漢は元来,仏の異称で,供養をうけるに値する者の意であるが,伝統的部派仏教では弟子たちの完成位の名として,仏とは区別した。そこでは,仏になる菩薩の道と,独学で悟る独覚の道と阿羅漢になる弟子の道が,三乗の名で区別される。これに対し大乗仏教では,仏になる菩薩の道を万人に可能とし,大乗(大きな乗り物の意)であることを自認した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」