獣炭(読み)ジュウタン

デジタル大辞泉 「獣炭」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐たん〔ジウ‐〕【獣炭】

昔、粉炭を練って獣の形に作ったもの。中に香を入れてたくのに使った。
活性炭の一。動物の血・骨などを乾留して得られる炭素質の物質脱色剤などとして使用

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精選版 日本国語大辞典 「獣炭」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐たん ジウ‥【獣炭】

〘名〙
① 粉炭を練って獣の形に作ったもの。中に香を入れて燻じるのに用いる。《季・冬》
経国集(827)一四・和出雲巨太守茶歌〈惟氏〉「沙中漉仍銀鎗子、獣炭須臾炎気盛」
② 活性炭の一種。動物の骨・血・肉などを空気を遮断した中で加熱分解して得られる炭素質。脱色薬用に用いられる。骨炭血炭・肉炭など。〔医語類聚(1872)〕
[補注]①については「晉書‐羊琇伝」に「屑炭和作獣形、以温酒」とある。

けもの‐ずみ【獣炭】

〘名〙 粉炭を練って獣の形に作ったもの。中に香を入れてたく。じゅうたん。《季・冬》
※俳諧・六百番誹諧発句合(1677)五八〇番「けもの炭けふりやうこく山あらし〈言水〉」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「獣炭」の意味・わかりやすい解説

獣炭
じゅうたん
animal charcoal; bone black

活性炭の一種で,動物の骨,血,皮,肉などを加熱分解してつくる骨炭,血炭,肉炭などの総称。血炭,肉炭などは薬用として使われる。

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