玉簾・珠簾(読み)たますだれ

精選版 日本国語大辞典 「玉簾・珠簾」の意味・読み・例文・類語

たま‐すだれ【玉簾・珠簾】

〘名〙
珠玉で飾りたてた美しいすだれ。また、「たま」は美称で、美しいすだれ。たまだれ。たまのすだれ。
※伊勢物語(10C前)六四「吹く風に我が身をなさば玉すだれひま求めつつ入るべきものを」
ヒガンバナ科多年草。南アメリカ原産で、日本へは明治初年に渡来した。観賞用に庭で栽培される。高さ約三〇センチメートル。地下の鱗茎から茎より長い線形の葉が群がって出る。夏、数本の花茎のそれぞれ先端に六弁の白い花を単生する。花被片は長楕円形で長さ約二センチメートル。短い筒部がある。〔日本植物名彙(1884)〕
能楽で、「楊貴妃」の特殊演出の一つ。作物(つくりもの)宮殿の周囲に鬘帯(かつらおび)をたらして帳(とばり)代用とするが、演技は常と変わらない。宝生流・金剛流・喜多流で用いる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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