現生人類(読み)ゲンセイジンルイ

デジタル大辞泉 「現生人類」の意味・読み・例文・類語

げんせい‐じんるい【現生人類】

現在地球上に広く分布する人類、およびこれと生物学上同種の化石人類をさす名称。ホモ‐サピエンス。
[類語]ひと人間人類原始人新人旧人原人ジャワ原人北京原人直立猿人猿人ピテカントロプスホモサピエンス人倫万物の霊長考えるあし米の虫人物人士じんもの

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共同通信ニュース用語解説 「現生人類」の解説

現生人類

ホモ・サピエンス(新人)と呼ばれる人類のグループ。10万~6万年ほど前に住んでいたアフリカを出たとされ、世界に拡散して私たちの直接の祖先となった。これとは別のグループに、欧州に進出した旧人のネアンデルタール人もいたが絶滅した。ただ最近の遺伝子研究で、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人との間で交配があり、人類の進化は一本道ではなかったことが判明している。

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精選版 日本国語大辞典 「現生人類」の意味・読み・例文・類語

げんせい‐じんるい【現生人類】

  1. 〘 名詞 〙 現在の人類。人類の進化史上、猿人、原人、旧人に続いて現われた化石現生人類、すなわち新人。また、新人を直接の祖先とする現生の人類。ホモ‐サピエンス。サピエンス。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「現生人類」の解説

現生人類(げんせいじんるい)
Homo sapiens sapiens

新人,ホモ・サピエンス・サピエンス,現代型ホモ・サピエンスともいう。現代人とその直接の祖先をも含む化石人類に対して用いる名称で,現在地球上に広く分布する人類と生物学上同種の人類をいう。現生人類の化石としての例は,第四紀最後の氷期に最も多い。ヨーロッパをはじめ,アフリカ,アジア,オーストラリアの各地から見出され,一般に眉上弓(びじょうきゅう)が弱く,頭は丸みをおび,前額の斜傾の度が小さく,後頭骨扁平度も小さい。頭蓋(とうがい)容量は大きい。化石現生人類の文化は後期旧石器時代にあたり,ヨーロッパではオーリニャック文化ソリュートレ文化マドレーヌ文化などである。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「現生人類」の意味・わかりやすい解説

現生人類
げんせいじんるい
Modern man

今日,地球上に住む人類およびその類縁のものをいい,ホモ・サピエンス・サピエンス Homo sapiens sapiensと呼称される。従来は現生人類すなわちホモ・サピエンスであったが,ネアンデルタール人もホモ・サピエンスと考えられるようになったため,これを除いたものが現生人類であるといえる。後期旧石器文化をになったクロマニヨン人や,ジャワ出土のワジャク人などは化石現生人類と呼ばれる。その特徴として,脳容量が 1300~1500cm3あり,額がふくらみ, (おとがい) が形成されていることなどがあげられる。

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改訂新版 世界大百科事典 「現生人類」の意味・わかりやすい解説

現生人類 (げんせいじんるい)
modern humans

現在,地球上に生存している人類種という意味で,ホモ・サピエンス,つまり新人のこと。現代人とも呼ばれる。
新人

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旺文社日本史事典 三訂版 「現生人類」の解説

現生人類
げんせいじんるい

現在の人類の直接の祖先と思われる人類
新人ともいう。第4氷期ごろに出現したといわれるヨーロッパのクロマニヨン人など。彼らはすでに弓矢などの道具を発明し,用途の分化した石器や骨角器を用い,洞窟壁画彫刻なども残した。

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世界大百科事典(旧版)内の現生人類の言及

【新人】より

…人類進化の最終段階の人類をさす新人類neanthropic manの略称。現生人類modern manともいう。その形態特徴は,時代的に先行する猿人原人旧人段階の人類とは明らかに異なり,Homo sapiens sapiens(ホモは〈人〉,サピエンスは〈賢明な〉の意)という学名が与えられている。…

※「現生人類」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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