現金掛値なし(読み)げんきんかけねなし

精選版 日本国語大辞典 「現金掛値なし」の意味・読み・例文・類語

げんきん【現金】 掛値(かけね)なし

  1. 掛値掛売りをしないで、正札(しょうふだ)通りに現金と引替えに商品を売ること。また、その商法江戸時代元祿一六八八‐一七〇四)頃、江戸の呉服店三井越後屋が始めたという。現銀掛値なし。
    1. [初出の実例]「この白酒現金掛値なし、一升につき代金百疋」(出典:歌舞伎・助六廓夜桜(1779))
  2. 転じて、いつもきまり通りで、相違のないこと。また、うそいつわりのないこと。現銀掛値なし。
    1. [初出の実例]「現金掛値(ゲンキンカケネ)なしの裸のままでは、中々人物鑑定はむづかしい」(出典:まんだん読本(1932)彼氏運転手〈松浦翠波〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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