環境容量(読み)カンキョウヨウリョウ

デジタル大辞泉 「環境容量」の意味・読み・例文・類語

かんきょう‐ようりょう〔クワンキヤウヨウリヤウ〕【環境容量】

自然界で、汚染物質を生物学的、化学的、物理的に分解・浄化する能力限度。また、この分解・浄化能力に対して、一定地域が許容できる汚染容量。環境収容能力。キャリングキャパシティー

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精選版 日本国語大辞典 「環境容量」の意味・読み・例文・類語

かんきょう‐ようりょう クヮンキャウヨウリャウ【環境容量】

〘名〙 自然の浄化力を基準に決められる、一定の地域が許容できる大気水中の汚染物質および廃棄物の容量。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「環境容量」の意味・わかりやすい解説

環境容量
かんきょうようりょう

ある地域の人,動植物土壌,水,大気などすべての自然が,汚染物質によって変化あるいは損傷を受けることなく,また自然の生態系の平衡状態を保つよう自然の浄化力が十分に及ぶ状態が保たれる範囲。その地域に汚染物質あるいは排エネルギーの排出量がどこまで許容できるのかを具体的に算出することは,現在の科学ではなお困難である。そこで,環境破壊を現実に行なっているもののうち,特に重要な物質について,許容量を定めることになる。許容量が決ると,その地域の排出可能量が決るので,これをもとに,各発生源ごとの排出規制基準を定めることができる。実際には,環境基準を定め,環境基準を維持できる環境容量を算出して,これに合せて,地域の総量規制を実施することになる。すでに,日本では硫黄酸化物窒素酸化物,化学的酸素要求量 (COD) などについて総量規制が実施され環境容量内に環境負荷を抑え込もうとしている。

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