生温(読み)なまぬるい

精選版 日本国語大辞典 「生温」の意味・読み・例文・類語

なま‐ぬる・い【生温】

〘形口〙 なまぬる・し 〘形ク〙 (「なま」は接頭語)
① 少しぬるい。少し暖かい。また、変に暖かい。気味の悪い暖かさである。
※天草本伊曾保(1593)イソポの生涯の事「Namanurui(ナマヌルイ) ユヲ イッパイ」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三「家内全体に生温(ナマヌル)春風が吹渡ッたやうに」
② いやに柔弱である。意気地がない。強さが感じられない。
※虎明本狂言・犬山伏(室町末‐近世初)「すいさんな、あのなまぬるいやつと、勝負させうといふ事か」
③ 厳しさが十分でない。てぬるい。いい加減で徹底しない。あまい。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三「青年禁物は此生温(ナマヌル)空気である」
なまぬる‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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