甲斐庄(読み)かいのしよう

日本歴史地名大系 「甲斐庄」の解説

甲斐庄
かいのしよう

保延七年(一一四一)の僧叡尊起請文案(井坊氏文書)によると、甲斐庄は椿つばき庄とともに興福寺寺務領で、同寺東北院が領家、厳浄ごんじよう院が預所と考えられる(→椿庄。応永六年(一三九九)の興福寺造営段米田数帳(春日神社文書)城下しきのしも郡に「寺方 甲斐庄廿二町」とみえ、寺方とは興福寺寺務である。

文応元年(一二六〇)の尼法華房田地寄進状(京都大学蔵東大寺文書)には「奉寄 東大寺大仏灯油田事、合弐段者字尻江田、南端也甲斐庄内」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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