申上(読み)もうしあげる

精選版 日本国語大辞典 「申上」の意味・読み・例文・類語

もうし‐あ・げる まうし‥【申上】

〘他ガ下一〙 まうしあ・ぐ 〘他ガ下二〙
① (「言う」の謙譲語) 目上の人に向かって、うやうやしくいう。言上(ごんじょう)する。上申する。元来は、公的に身分格差が大きい場合などに用いられた。現在では「申す」が、「言う」などの丁重な表現に多用されるようになったため、言う対象を敬う気持を強く表わすのに用いられる。
書紀(720)崇峻即位前(図書寮本訓)「河内の国の司、万の死ぬる状を以て朝庭(みかと)に牒上(マウシアク)
② 目上の人のために、ある行為をしてさしあげる。多く、「お」や「御」の付いた自分の行為を表わす体言の下に付けて、その行為の対象を敬う。
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「ゴホウコウ mǒxi(マウシ) aguetai(アゲタイ)

もうし‐あが・る まうし‥【申上】

〘自ラ四〙 議論が沸騰する。しだいに声高になる。言いつのる。
※鵤荘引付‐永正一四年(1517)一〇月七日「東南村衆荒神講之席にて喧𠵅あり。相尋処、荒神山を守る儀付種々申あかり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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