精選版 日本国語大辞典 「申酉」の意味・読み・例文・類語
さる‐とり【申酉】
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歌舞伎(かぶき)舞踊。清元(きよもと)。別称「お祭(まつり)」。本名題(ほんなだい)『再茲歌舞妓花轢(またここにかぶきのはなだし)』。2世桜田治助(じすけ)作。作曲は初世清元斎兵衛(さいべえ)という。1826年(文政9)6月、江戸・市村座で3世坂東三津五郎(ばんどうみつごろう)が初演。「申酉の祭」といわれた江戸・山王神社の祭礼を描いた三段返しの舞踊で、武内宿禰(たけしうちのすくね)の山車(だし)人形、漁師の網打ち、金棒引の鳶頭(とびがしら)のうち、最後の鳶頭の踊りが今日に残った。内容は口説(くどき)、字余り都々逸(どどいつ)、拳(けん)の踊り、引くもの尽くし、木遣(きやり)くずしなどで、江戸前の粋(いき)な気分が見どころ。鳶頭のほか「からみ」の若い者が数人登場するが、女方が芸者姿で出ることもあり、演出・振付けはかならずしも一定していない。
[松井俊諭]
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
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