男女別学(読み)ダンジョベツガク

デジタル大辞泉 「男女別学」の意味・読み・例文・類語

だんじょ‐べつがく〔ダンヂヨ‐〕【男女別学】

別学」に同じ。「男女別学校」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「男女別学」の意味・わかりやすい解説

男女別学【だんじょべつがく】

男女共学に対し,学校などにおいて男女が別々に学習すること,またその制度。ひとつには,20世紀以前のヨーロッパや第2次世界大戦前までの日本において行われていたような,女子学生の排除や教育機会の不平等をいう。長い間,女性の教育機会を求める運動が続けられた結果,制度の面では男女の平等な教育機会が保障され,日本でも1947年に施行された教育基本法によって教育上の差別が禁止された。だが,最近になってフェミニズム視点から,男女共学であっても,必ずしも男女が同じ教育機会を得てはいないとする報告がなされている。社会一般のジェンダー性差別教室なかにも入りこみ,教師二重基準生徒に適用したり,学校内でセクシュアル・ハラスメントが行われたりすることにより,女子学生に不利な状況が作られるというのである。こうしたことを踏まえ,米国などでは女子学生が教室内で差別を受けることなく学習できるよう男女別学を求める声が高まり,ニューヨークではこれまでなかった公立の女子高校が作られ,賛否両論を巻き起こしている。ここにきて,かつての性差別の象徴と目された男女別学は,女性解放のための方策というもう一つ意味を担うことになったといえる。後者の意味での男女別学は,アファーマティブ・アクションなどとともに,今後も議論されるべき課題となっている。

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