界面動電位(読み)かいめんどうでんい

世界大百科事典(旧版)内の界面動電位の言及

【コロイド】より

…系全体としては電気的中性が保たれるので,粒子界面の周辺には粒子電荷と反対符号のイオンがとりまき界面電気二重層をつくる。界面電気二重層のために,電気泳動,電気浸透,流動電位,沈降電位などの界面電気現象を示すが,これらの挙動を支配するのは粒子界面の真電荷ではなく,粒子と媒質の相対運動が生じるすべり面の電位であり,これをゼータ(ζ)電位または界面動電位という。電気二重層をもつ二つの粒子が接近すると,粒子間に働く普遍的な力であるファン・デル・ワールス力のほかに,電気二重層間の相互作用による静電的な反発力が働き,この2種の力のかね合いによって粒子間に働く力がきまる。…

【電気泳動】より

…(2)分離,分析への応用 固‐液界面においては電荷の再配列によって電位勾配が生じている。液相を機械的に動かすときに重要な役割を演ずる電位差は,液相の内部の電位とヘルムホルツ層の外側の電位との差(界面動電位またはζ電位と呼ぶ)であり(図),ζ電位の差を利用すると電気泳動により,コロイド粒子の混合物から成分を分離,分析できる。したがってコロイド化学,生化学,医化学,免疫化学などの分野で,タンパク質,アミノ酸,色素などの精製,分離,分析に応用されている。…

※「界面動電位」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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