病鉢巻(読み)ヤマイハチマキ

デジタル大辞泉 「病鉢巻」の意味・読み・例文・類語

やまい‐はちまき〔やまひ‐〕【病鉢巻(き)】

歌舞伎および人形浄瑠璃で、病人または病的状態にある人物が用いる鉢巻き。ふつう紫縮緬むらさきちりめんで、頭の左側で結ぶ。「寺子屋」の松王丸、「廓文章」の夕霧などが用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「病鉢巻」の意味・読み・例文・類語

やまい‐はちまき やまひ‥【病鉢巻】

〘名〙 病気のときにする鉢巻。特に、歌舞伎の扮装一種で、病体を示すためにする鉢巻。
※歌舞伎・御摂勧進帳(1773)二番目「忍の前、衣裳裲襠。病ひ鉢巻にて、秀衡が髪を撫でつけてゐる」

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世界大百科事典(旧版)内の病鉢巻の言及

【歌舞伎】より

…台本に〈絹やつしにて〉と指定するのは絹物の衣裳を意味する。 病鉢巻(やまいはちまき)病人または病的状態にある人物が用いる鉢巻。紫縮緬で左側に結びを作る。…

※「病鉢巻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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