痛入(読み)いたみいる

精選版 日本国語大辞典 「痛入」の意味・読み・例文・類語

いたみ‐い・る【痛入】

〘自ラ五(四)〙
① 他人から寄せられた親切、好意、手厚い待遇などを、自分にはもったいないこととして心に深くすまないと思う。恐縮する。恐れ入る。
醍醐寺文書‐(年月日未詳)(室町)大僧正満済書状土代「昨夕は以外御煩候ける。傷入候」
咄本・軽口露がはなし(1691)三「あまり慇懃(いんぎん)なるあひさつにいたみ入」
② うまく意表をつかれて、やられたと心に強く感じる。また、あつかましい態度などにあきれる。恐れ入る。
※談義本・地獄楽日記(1755)二「夫(それ)なる死骸は引きとられよと、痛(イタミ)いらせる挨拶に」
※桐一葉(1894‐95)〈坪内逍遙〉一「さう無遠慮ではとっともう痛み入る」
③ 苦痛に思う。弱る。困る。
太閤記(1625)三「物にこえて痛入しは、蛇、鼠、いたちやうの物、床の上に親しみ来て」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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