白丁(はくてい 日本)(読み)はくてい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「白丁(はくてい 日本)」の意味・わかりやすい解説

白丁(はくてい 日本)
はくてい

無位無官公民をいう。律令(りつりょう)制の諸官司などに配されて雑務についている場合に史料上、白丁と記される。官途につく場合は、多く舎人(とねり)に採用され、無位から始まってしだいに昇進することもあったが、五位にまで到達することはほとんどありえなかった。また官職のほうも四等官最下級である主典(さかん)どまりであった。白丁である間は官司の雑務に配されていても、租庸調(そようちょう)などの租税は免除されることがなかった。

[鬼頭清明]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android