百按司墓(読み)むむぢやなばか

日本歴史地名大系 「百按司墓」の解説

百按司墓
むむぢやなばか

[現在地名]今帰仁村運天

運天うんてん港の後方の崖の中腹にある。方音ではムムヂャナバカ、あるいはムムヂャラバカといい、多数の貴族を葬った墓の意。一帯には北山監守の一族を葬った大北うーにし墓をはじめとする古墓群がある。自然の洞窟を利用した墓で、最も大きな第一墓所から第五墓所まであり、第一から第三墓所までは石垣で囲まれている。かつてはザフン(ヘツカニガキ)の板を組立てた家の形をしており、板の門があり、チニブ(竹製の屋敷囲い)で閉じられていた。墓の内部には複数の木棺が納められており、現在でもおびただしい数の骨が見てとれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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